空の殻

ゲームの感想とか。

【Steam】ゲームプレイ日記 #2【Awareness Rooms】

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 本日は、Awareness Roomsをプレイした感想を書いていきます。

  Steamにて164円で購入した脱出ゲームです。

 可愛らしいドット絵が目を惹きますが、このゲームにおいて特筆すべきは「認識力」システムでしょう。こういった脱出ゲームでは、密室内を探索し、外へ出る方法を画策していくのですが、本作品では、まず、密室がどんな空間であるか、ということさえ分からない状態からスタートします。

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 少女の周囲にある物体がなんであるか、それすら不明なため、鍵を手に入れて箱を開けるといった行為や、暗号を解いて装置を動かすといった脱出ゲームによくある作業がそもそもできません。したがって、これはテーブルっぽいな、こっちは何かの箱だろうか、といった胡乱な物体をはっきりとさせていくところから始まります。具体的には、しらべるコマンドなどで少女が物体を観察したりすることで認識力が上がっていきます。この認識力が閾値を超えると部屋の様相が明らかになっていきます。

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 この「認識」という概念は斬新で面白かったと思います。部屋の詳細が分かるようになるまでは、物体が簡素な図形の塊にしか見えず、良い意味で無機質さが表現されていたように感じます。しかし、本作品の独特な世界に好感を持った一方で、認識というシステムが孤立してしまっている印象を受けました。

 あくまで個人の感想ですが、せっかく認識という斬新なシステムを取り入れているのだから、ストーリーや演出とからめて、より活かすことができればもっとよい作品になったのではないかと思います。例えばですが、徐々に空間や物の正体が明らかになっていく過程で、初めはこうだろうと思っていた物が、実はこんな物だった、という驚きがあってもよかったかもしれません。これは、ストーリーにも関することですが、多少のホラー要素や後味の悪さといったものを足してあげれば、印象にも残りやすくなるはずです。一応、クリア後に物体がうまく認識できていなかった理由のようなものも明らかになるのですが、ストーリーはあってないようなものなので、物足りなさを感じてしまいました。何らかの刺激があれば、認識を高める際の作業感をなくす手助けにもなると思います。他にも、BGMに関して、認識を高めていくにつれて音が増えていき、認識力が最高になったところで曲が完成するなどの工夫があれば、より面白かったと思います。

 クリアまで掛かった時間は約100分でした。3部屋目の穴の先に行けなくてしばらく悩んでたため、早い方は1時間と掛からないかもしれません。SLのスイッチをインテリアのstandとlieの数じゃないか、とか無駄な思考をしていました。難易度はおそらくかなり低めだと思います。私のように普段脱出ゲームをあまりやらない人間でも、上記の一カ所以外はそれほど苦労しませんでした。ソファーの端の数ドットの範囲をクリックすることで裏側に落ちているアイテムを発見できる、といった理不尽な点がないのも良かった点だと思います。私が詰まった箇所も因果関係をしっかり考えれば、すぐ分かったはずでした。それ動かせるんかい。十年くらい前にやった密室のサクリファイスのような鬼畜歯ごたえのあるようなタイプではありませんでした。

 現在はGrimm's Hollowをプレイしているので、クリア後に感想を書くかもしれません。