【PC】ゲームプレイ日記 #13【水葬銀貨のイストリア】

　※このゲームには18歳未満の方には不適切な表現が含まれています。

 　今回の感想は、水葬銀貨のイストリア。前置きに書いたとおりR-18のゲーム――平たく言ってしまえばエロゲです。こんな記事、どうせ誰も見ないだろうと今まで思ってたんですが、記事によっては、そこそこtwitterから流入していることに気づき、一応前置きをしてみました。ツシマもR-18なんですけどね。

　今までエロゲを記事にしてこなかったのは、遠慮していたとかではなく、ただ距離を取っていただけで、およそ2年ぶりのエロゲになります。当時、やろうとしていたゲームは複数あったんですが、忙しかったり、精神が不安定だったりでやる余裕がなかったんですよね。研究室という名の牢獄から抜け出し社会人になり、自然と疎遠のままだったんですが、最近になって、ふと熱が沸いてきました。

　リストの中から水葬銀貨のイストリアを選んだのは、もうすぐ冥契のルペルカリアがリリースされるので、その前に是非と思いプレイ。

　シナリオはやや重めでした。日常とシリアスのバランスがほどよく、構成はかなり好み。事件がテンポ良く起こり状況が二転三転しつつ、プレイヤーを裏切るような展開や伏線回収が続くため、止めどきを見失ってしまうほどです。

　そして、登場人物はみな重い過去を背負っており、輪郭が浮かび上がってくるにつれて、どうしようもない状況に陥ってしまっていることが明らかになります。暗い水底で、もがけばもがくほど沈んでいく。それでも、必死に戦う姿には胸を打たれました。

　特に、茅ヶ崎君については、本当に辛い物をあまりにも背負いすぎていて、幸せになって欲しいと心から思ってプレイしていました。個別ルートに入る選択肢も残酷すぎますし、あれで心折れても誰も責められないはず。そもそも悪いのは彼ではなく、彼らを取り巻く悪人たちです。彼は○○○から最も与えられた人間ですが、それ以上に失った物が多すぎて、個別ルートで時間を掛けてようやく自分のささやかな幸せを願い手に入れられたほど。ですが、TRUEにたどり着くためには、それも否定しなければいけないんですよね。ポーカーでは確率を計算し、期待値の高い選択をしていく。無理な勝負はせず、勝てる範囲で勝負をする。そうすれば、失ったチップもいつか取り戻せる。ですが、現実では次はありません。どれだけ絶望的な勝負でも、最後まで諦めずに立ち向かったからこそ、まわりの人間の心を動かし、彼一人では為し得なかったことをやり遂げられた。そして、究極に他人の幸せを願ったからこそ、彼女のために○○○○ことができた。茅ヶ崎君は彼女を救えなかったけど、彼女は最期に救われた。悲劇的ではありましたが、まさかあの状況から本当にハッピーエンドを迎えられるとは思っていなかったので、本当によかったと思います。

　テキストの誤字、誤用。立ち絵や背景の間違いなどが多く目につきましたが、シナリオは間違いなく素晴らしかったです。カードゲームも面白かったですし、特に、ラストのポーカーは非常に熱かった。舐めた態度の○○に対して初手オールインは、茅ヶ崎君の魂が感じられて本当に格好よかったです。でも、ババ抜き弱い茅ヶ崎君かわいい。

　余談ですが、茅ヶ崎君はババ抜きは運ゲーと言っていましたが、一応、あれにも確率が介入する余地はありまして、自分の手札の枚数と、最初に自分が引くか引かせるかによって勝率が変わってくるんですよね。まあ、大体順番はじゃんけんで決めるので運ゲーには違いないですが。二人くらいなら適当な理由つけてコントロール可能でしょう。

　それから、ゆるぎが言っていた神経衰弱（色まで揃えるやーつ）での戦略についてちょっと補足をしておきます。一枚目に引いたカードが既知のカードとペアにならなかった場合、二枚目に未知のカードを開くか、既知のカードを開くかですが、2枚目のカードが1枚目のカードとペアになった場合、1組を獲得し手番を継続できます（未知と既知はともに-1）。また、2枚目のカードが既知のカードとペアになった場合、相手に1組取られたあげく手番を継続されます（未知と既知はともに-1）。それから、2枚目のカードが既知のカードとペアにならない場合は、既知が+1され手番が相手に移ります。これについて、一枚目が外れた場合の期待値と手番が回ってきたときの期待値とで漸化式を立てて、計算すると（手計算は到底無理）一枚目が外れた場合の期待値と二枚目に未知カードを開く場合の期待値が求まると思います。つまり、これを表計算ソフトであらかじめ計算しておいて、残りの組数と既知カードの枚数から二枚目に未知カードをか既知カードを選ぶかを全カードの配置と併せて暗記すれば勝率はぐっとあがります。ね、簡単でしょ？

 　冗談はさておき、今月末に水葬銀貨のイストリアと紙の上の魔法使いの全曲を（アズライトの棺fullも）含むサントラが発売されるようで、さっそく予約しました。数年前のゲームにもかかわらず、運が良すぎてびっくりしました。紙の上の魔法使いは未プレイですが、近いうちにやりたいと思います。冥契のルペルカリアまで少し時間がありますが、次はまた別のエロゲが控えてますので、おそらくその次になりそうです。年内にできればいいなあ……。