空の殻

ゲームの感想とか。

【PC】ゲームプレイ日記 #6【Summer Pockets REFLECTION BLUE】

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 2年ぶりに忘れられない夏へと帰ってきました。Summer Pockets REFLECTION BLUE の感想を書いていきます。

  プレイ後の気持ちを一言で表すなら、よくもやってくれたな、でした。本作では無印のヒロインに加えて、神山識、野村美希、水織静久、加藤うみ、加納天善のルートが追加されています。

 まずプレイしたのはのみきルート。照れ屋な性格のため、初々しい反応がたくさん見られるんだろうなあ、という予想通り、のみきのかわいい部分が暴力のごとく襲いかかってきて、彼女が幸せそうな表情を見せるたび私も幸福に満たされました。これが幸せスパイラルか。ただし、順調に進むほど気がかりになるのが、無印の頃から見え隠れしていた闇の部分。羽依里君が地雷踏むのかなあと思っていたら、唐突に始まる演出に驚きました。8月32日バグを想起させる不気味さに戸惑いながらも、すぐに、あ、これエ○ゲで見たやつだ、と落ち着き事なきを得ました。サンキューエ○ゲ。そうなると、先の展開が読めてむしろ、にやにやと気持ち悪い表情で見守る私の姿が一つ。途中、少々ショッキングというか、少し気分の落ち込むような展開もありますが、全体を通して綺麗なルートだったな、という印象です。この手の話は結構ドロドロしたものになりやすいですが、割とあっさり解決したのは、良い意味でサマポケらしいなと思いました。最後に鉄塔の上で互いを信じての行為は美しかったです。

 次に静久ルート。これが結構予想外で、好き嫌いが分かれそうなルートだと思いました。前述したのみきに対して良くも悪くもサマポケらしくなく、ドロドロした感じのルートだったという印象です。既存ルートも新ルートも問題を抱えたヒロインに対して羽依里君が頑張るお話で、その問題には物語の根幹にも通じるあるファンタジー要素が絡んでいます。ただ、その中でのみきと静久はより現実的で、ファンタジー要素がなくても成り立つような問題を幼い頃から抱えています。そのため、他ルートに比べてのみきと静久は彼女ら自身も成長して、ずっと抱えている問題を一緒に乗り越えていくという色が強かったと思います。闇の深さで言えば、のみきより静久の方がずっと深くそれゆえ、サマポケらしからぬ重いルートになったと思います。こういう表現が正しいのか分かりませんが、リトバスっぽいです。ただし、決して楽しめなかったわけではなく、やはり最後は感動しました。強引に何もかもうまくいきました、で終わらせないところも好印象でした。最初は偶然縁の中に入ってきた羽依里君に対して最後は自分から……。そして、紬ルートで静久が好きになったように、静久ルートではさらに紬を好きになれました。

 次にうみルート。そこには求めていたものがすべてありました。ALKAとは違う、うみちゃんと過ごした夏休み。日常がただただ眩しくて、こんな思い出も確かにあったのだと思うと胸が熱くなりました。多くは語りませんが最高でした。

最後に識ルート。新ヒロインということで、おそらく最も気合いが入っているであろうルートです。プロローグで行き倒れている彼女に出会ったときから、正直あくが強いなあ、と思いましたが、Keyではよくある話。一緒に夏を過ごしていく中で、彼女の魅力を知っていき、主人公と二人で困難にも立ち向かう姿を見て、神山識というキャラクターがとてつもなく好きになっていました。頑張って、頑張って、その先にあるものを知ってしまい立ち止まりそうになっても、それでも前に進み続けた彼女は、○○と重ねてしまうほどに、Summer Pocketsを象徴しているキャラクターであると思います。彼女と楽しい夏を過ごしてきたからこそ、先に進むことが辛い、けれど、先に進むことができるのは、楽しい夏を共に過ごしてきたから。彼女を応援するのは苦しかったけど、彼女がすべてを成し遂げられて本当によかったと思います。みんなと縁を結んできた識が、頑張って進み続けた識が、同じく、すべてを捨ててでも、前に進み続けた彼女の縁を結んでくれたおかげで、ようやくたどり着くことができた夏。彼女の頑張りに思わず涙を流してしまいました。Summer Pocketsというゲームは、他のヒロインと同じように、神山識というヒロインと共に楽しい夏を過ごして、ようやく完成するゲームでした。無印プレイしたから、買うのどうしようかな、と思うこともありましたが、RBをプレイして間違いなくよかったと感じます。

 島ポンファイトは楽しかったし、追加CGと新曲も嬉しかったです。主題歌のアスタロアですが、アルカテイルとはまた違った曲調で、しかし、同様に素晴らしかったです。サントラ発売が待ちきれず、すでにダウンロード購入してリピート再生しまくってます。

 アスタロアというタイトルはあきらかに造語ですが、どういう意味なんでしょう。おそらくアスタ+ロアで後半はloreだと思います。そうなるとアスタって何だよ、となりますが花のアスターでしょうか。花言葉には「追憶」があるらしいです。エゾギクといえば、お盆の供花としてよく用いられるんですよね。彼女の髪飾りがアスターだったらと思いましたが、勿忘草に見えますね。花弁が特徴的なのでおそらく合ってるはず。あとは、アルカテイル方式でいくと、アスタ=明日でしょうか。なまっとりますけども語感はいい。歌詞にも出てきますし、彼女と出会う選択肢にもあったきがします。追憶と明日、向きが違いますが、どちらもぴったりだと思います。まあ、ただの妄想なんですけども。